ツボクサエキス(CICA)は、韓国コスメをきっかけに日本でも広く知られるようになった植物エキスです。「シカ」の名前で親しまれていますが、キク科ではなくセリ科の植物であることはあまり知られていません。公的な評価と注意点を整理します。
30秒でわかるまとめ
| ウラミル判定 | ✅ 安全レベル1/3 |
| どんな成分? | セリ科の植物ツボクサ(Centella asiatica)から抽出したエキス。化粧品では整肌・保湿目的で配合されます。 |
| 公的な評価 | 米国の化粧品成分審査機関CIRは、化粧品での使用について「現在の使用方法で安全」と評価。日本では化粧品成分として配合量の規制はありません。 |
| 注意したい人 | セリ科の植物(セロリ、ニンジン、パセリなど)にアレルギーがある人。植物エキス配合の化粧品でかぶれた経験がある人。 |
ツボクサエキス(CICA)とは?セリ科の植物由来
ツボクサは、アジアの湿った土地に自生するセリ科の多年草で、学名はCentella asiatica(センテラ・アジアチカ)です。「CICA(シカ)」という呼び名は、この学名などに由来する愛称で、韓国のスキンケアブランドが「シカクリーム」として展開したことで広く知られるようになりました。
「シカ」という響きや葉の形から「キク科」だと思われることがありますが、ツボクサはセリ科です。セロリやニンジン、パセリと同じ仲間にあたります。キク科の植物(ブタクサ、ヨモギなど)にアレルギーがある人にとっては直接の心配材料ではありませんが、逆にセリ科にアレルギーがある人は注意しておきたいポイントです。
ツボクサには、アシアチコシド、マデカッソシド、アシアチン酸、マデカシン酸といった成分が含まれているとされ、化粧品ではこれらを含むエキスとして「ツボクサエキス」の名称で表示されます。「マデカッソシド」「アシアチコシド」と単体の成分名で表示されることもあります。
公的な評価——化粧品での安全性
米国で化粧品成分の安全性を審査する専門家委員会(CIR)は、ツボクサ由来の成分について評価を行い、「現在の化粧品での使用方法において安全」と結論づけています。日本では化粧品基準で配合量の上限などは定められておらず、一般的な化粧品成分として扱われています。
一方で、海外ではツボクサの抽出物が傷の治癒を目的とした医薬品(外用薬)に使われている国もあります。ここは大切な区別で、化粧品に配合されるツボクサエキスに「傷を治す」「炎症を治療する」といった医薬品的な効果は認められていません。日本の化粧品でうたえるのは「肌を整える」「肌にうるおいを与える」といった化粧品の範囲の効能だけです。
韓国コスメの「シカ」は「肌荒れに効く」というイメージで広まりましたが、日本の化粧品としての位置づけは整肌・保湿成分です。期待値をこの範囲に置いておくと、成分を過大評価せずに済みます。
注意したい人——植物エキスの一般的な注意
ツボクサエキスは、比較的刺激がおだやかとされる植物エキスで、敏感肌向けの製品にも多く採用されています。ただし、植物由来の成分は「天然だから安心」というわけではなく、まれにアレルギー性の接触皮膚炎(かぶれ)を起こす可能性がある点は、ほかの植物エキスと同じです。ツボクサについても、海外で接触皮膚炎の症例報告があります。
特に、セリ科の野菜を食べたときに口の中がかゆくなるなどの経験がある人や、過去に植物エキス配合の化粧品でかぶれたことがある人は、使用前にパッチテストをしておくと安心です。
また、「シカ」をうたう製品には、ツボクサエキスのほかにさまざまな成分が配合されています。肌に合わないと感じたとき、原因がツボクサエキスなのか、別の成分(香料や防腐剤など)なのかを見分けるには、全成分表示を比較するしかありません。「シカだから合わない」と決めつける前に、ほかの製品の成分表示と見比べてみてください。
よくある質問
- ツボクサエキスはキク科アレルギーでも使えますか?
- ツボクサはセリ科で、キク科ではありません。ただし、アレルギーの有無は植物の科だけでは判断できないため、心配な場合はパッチテストをしてから使ってください。
- ニキビや肌荒れは治りますか?
- 化粧品のツボクサエキスに認められている効能は、肌を整える・うるおいを与えるといった範囲です。ニキビや肌荒れの治療は医薬品や皮膚科の領域なので、症状がある場合は受診を検討してください。
- 「CICA」「シカ」と書いてあれば同じ成分ですか?
- 「CICA」は成分名ではなく愛称です。成分表示では「ツボクサエキス」「ツボクサ葉エキス」「マデカッソシド」など、製品によって表示が異なります。何が入っているかは全成分表示で確認してください。
まとめ
ツボクサエキス(CICA)は、セリ科の植物ツボクサから抽出したエキスで、米国CIRが化粧品での使用を安全と評価している整肌・保湿成分です。海外の医薬品用途とは区別が必要で、日本の化粧品としては「肌を整える」範囲の成分です。セリ科の植物にアレルギーがある人や、植物エキスでかぶれた経験がある人は、パッチテストをしてから使うのが安心です。

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