AHAとBHAの違いは?ピーリング成分の基本

「ピーリング」「角質ケア」をうたう化粧品には、グリコール酸や乳酸、サリチル酸といった「酸」が使われていることがあります。これらはAHA・BHAと呼ばれ、ひとまとめに紹介されることも多いのですが、性質には違いがあります。それぞれの特徴と、使うときに気をつけたい点を整理します。

目次

30秒でわかるまとめ

結論AHAは水になじむ酸(グリコール酸・乳酸など)、BHAは油になじみやすい酸(サリチル酸)で、どちらも肌表面の古い角質にはたらきかけるとされています
ポイントAHAは肌表面全体、BHAは皮脂の多い部分のケアに使われることが多い/紫外線対策と使いすぎ防止がセット
注意したい人敏感肌・乾燥肌の人、肌荒れ中の人、サリチル酸にアレルギーのある人、刺激を感じやすい成分を併用している人

ピーリング成分とは?

肌の一番外側にある角層は、一定のサイクルで入れ替わり、古い角質は自然にはがれ落ちていきます。ところが乾燥や加齢などでこのはがれ落ちがスムーズにいかないと、ごわつきやくすみ感につながると考えられています。

AHAやBHAは、角質どうしの結びつきをゆるめ、古い角質を落としやすくするとされる成分です。スクラブのように粒でこすり落とす「物理的」な方法に対し、酸を使う方法は「化学的」なピーリングと呼ばれます。

なお、皮膚科などで行われる医療としてのケミカルピーリングは、化粧品より高い濃度や低いpHの薬剤を使い、専門家の管理のもとで行われるものです。市販の化粧品とは別のものとして考える必要があります。

AHAとBHAの違い

項目AHABHA
名称アルファヒドロキシ酸ベータヒドロキシ酸
主な成分グリコール酸・乳酸・リンゴ酸・クエン酸などサリチル酸
なじみやすさ水溶性油溶性(皮脂になじみやすい)
よく使われる場面肌表面のごわつきが気になるときの角質ケア皮脂の多い部分や毛穴まわりの角質ケア

AHA(グリコール酸・乳酸など)

AHAはフルーツ酸とも呼ばれ、果物や発酵乳などに含まれる酸の仲間です。グリコール酸は分子が小さく角層になじみやすい一方で、刺激を感じやすいとされています。乳酸はグリコール酸より分子が大きく、比較的おだやかとされ、肌にもともとある天然保湿因子の構成成分のひとつでもあります。

BHA(サリチル酸)

サリチル酸は油になじみやすい性質を持ち、皮脂の多い毛穴まわりの角質にはたらきかけやすいとされています。日本では化粧品への配合量に上限が定められているほか、医薬部外品ではニキビを防ぐ有効成分として使われることもあります。

なお、サリチル酸は化学構造上、典型的なβ-ヒドロキシ酸とは異なるという指摘もありますが、化粧品の分野では慣例的にBHAと呼ばれています。

📝 メモ

ピーリングの強さは、酸の種類と濃度だけでなく、製品のpHや処方によっても変わるとされています。「○%配合」という数字だけで強さを比べるのは難しい点に注意しましょう。

使うときの注意点

紫外線対策をセットに

AHAを含む製品を使っている間は、肌が紫外線の影響を受けやすくなるという報告があり、海外の規制当局も日焼け止めの併用などを呼びかけています。夜のケアに取り入れる、日中は日焼け止めでしっかり紫外線を防ぐ、といった工夫がすすめられています。

やりすぎは逆効果になることも

角層は、肌のうるおいを保ち、外からの刺激を防ぐバリアの役割も担っています。落としすぎると、乾燥やヒリつき、赤みにつながるおそれがあります。「使えば使うほど」「濃いほど」という考え方ではなく、製品に書かれた使用頻度の目安を守ることが大切です。

複数のピーリング製品を重ねる、スクラブと併用する、レチノールなど刺激を感じやすい成分と同じタイミングで使う、といった組み合わせにも注意が必要とされています。

⚠️ 注意

肌荒れ中、日焼け直後、顔そりの直後などは、刺激を感じやすい状態とされます。こうしたときの使用は控え、ヒリつきや赤みが続く場合は使用を中止して皮膚科に相談しましょう。

よくある質問

AHAとBHA、どちらを選べばいい?
一般に、乾燥によるごわつきが気になる場合はAHA、皮脂や毛穴まわりが気になる場合はBHAが選ばれることが多いとされています。ただし肌質や製品の処方によって感じ方は変わるため、まずは低い頻度から試すのがよいという考え方があります。
毎日使ってもいい?
製品によって想定されている頻度が異なります。毎日使う前提の低刺激な処方もあれば、週に数回を目安とするものもあるため、説明書の使用方法に従いましょう。
敏感肌でも使える?
刺激を感じやすい可能性があります。使う場合は目立たない部位で試してから、少ない頻度で始めるのが無難です。PHA(グルコノラクトンなど)が比較的おだやかな選択肢として挙げられることもありますが、合う・合わないは人それぞれです。
成分表示にクエン酸があれば、ピーリング化粧品?
クエン酸もAHAの仲間ですが、化粧品ではpHを整える目的で少量配合されていることが多く、成分表示にあるだけでピーリング目的とは限りません。

まとめ

✅ まとめ

AHA(グリコール酸・乳酸など)は水溶性、BHA(サリチル酸)は油溶性で、どちらも古い角質にはたらきかけるとされるピーリング成分です。性質の違いから使われる場面は異なりますが、共通して大切なのは、紫外線対策をセットにすること、そして使いすぎないことです。刺激を感じたら無理に続けず、使用を中止して様子を見ましょう。

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化粧品・シャンプー・日用品の成分を、公的データにもとづいて中立的に解説しています。「怖いかどうか」ではなく「自分に合うかどうか」で選べるお手伝いをするのが私たちの仕事です。

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